留学時代にいろいろな外国人学生を見てきましたが、学校のプレゼンテーションで素晴らしい発表をしているのに、あまりのなまりの強さに「何をいっているかさっぱりわからない」と嘆く先生方が多かったです。(そういう先生たちもインド系の訛りはあるのですが・・・。汗)特に、タイ人と日本人の発音にかなりの訛りが聞き取られました。
英語の発音が難しいのはなぜか。それは私たちが普段話している日本語が、他の国の言葉に比べて(発音に関しては)比較的簡単だからです。高低アクセントはあるものの、リズムや強弱はありません。それに比べて英語は、高低アクセント、プラス 強弱アクセントやリズムなども複雑に絡んできます。また、文章を読むときは、言葉一つ一つを切らずに、一気に発音すると、語彙のつなぎ目の発音がさらに複雑になります。
しかし、英語には日本語と同様に、ある程度決まったルールがあります。また学習教材も非常に豊富です。これらを利用して勉強していけば、他の言語(特にはっきりとした文法や教材が少ない中国語など)に比べると、はるかに勉強しやすく、分かりやすい言語だということが分かります。私たちは中学時代から英語に親しんでいるわけですから、発音をある程度クリアすれば、あとは普段から知っている単語を使うようにするだけで、すぐに話せるようになるというわけです。
語学をマスターするには、私は「知る」「聞く」「使う」の3点に焦点を絞ります。授業の英語は退屈だった・・・と思っている方も沢山いるかと思います。私もその一人。でも、この文法中心だった英語は非常に大切なものだと私は思っています。まずは授業で基本的な単語や文法を「知る」ことが出来たからです。
一度「知る」と、次に読んだり聞いたりするときに、その単語などを認識できるようになります。もし意味を忘れてしまっていたら、また辞書を引けばいいだけです。知らないと、脳は認識しませんから、よほど勉強熱心な方でなければ、そのまま「この単語はなんだろう・・・」で通り過ぎてしまいます。
ある程度認識し、意味が分かるようになれば、当然聞き取ることも出来るようになってきます。これはスピードには関係ありません。頭の中にフレーズが入っていれば、ちょっとのトレーニングでスピードが速くなってきても分かるようになります。
あとは最後の難関、「使う」です。私の学生時代の授業では、この部分が徹底的に欠落していました。今の授業でもいろいろ試行錯誤しているようですが、所詮試験や入試があるので、「使う」に焦点を当てた授業は難しいかと思います。しかし、実際に習った単語や文法を話すことによって、無理矢理頭に叩き込むよりも、自然に口から出てくるようになれば、入試の試験も比較的簡単に感じるようになるかもしれません。